ジャガイモの休眠期間が長い品種

ジャガイモの休眠期間の観察、味見と栽培記録

ジャガイモの種芋を買う時にいつもこのページを参考にしています。休眠期間が長い品種を調べて行くうちに、自らもいろいろなジャガイモを育てることになりました。今のところ十勝こがねよりも休眠期間が長い品種は見当たりませんでした。ちょと変わった珍しいジャガイモも育ててみました!

目次

休眠期間が長い品種

長いといっても趣味栽培ではふつうくらいに感じました。
トヨシロ(加工用)、スノーデン(ポテチ用)、ベニアカリ(多収、ビタミンC多いが目が深く皮がむきづらい)、ゆきつぶら、デフラ、プレバレント、インカレッド、シンシア(多収)、コナフブキ(デンプン用)、インカパープル

休眠期間が極長い品種

極長い・・・とはいっても長いかな、くらいに感じました。
十勝こがね(収量はベニアカリの半分だった(2014年春植え)が大サイズ、芽が浅く皮がむきやすい)、ユキラシャ

休眠期間が長く多収の品種

★休眠長いかつ多収品種★
トヨシロ(加工用)、スノーデン、ベニアカリ(男爵より若干多収、加工用)、ピルカ、シンシア、デフラ
(※筆者調べであり公式の見解ではありません。)

シンシア

シンシア
シンシア

八百屋での市販価格は1kg150円程度と安いです。それに対し種イモの販売価格は1kg700円~800円と高すぎます。栽培するより既製品を購入したほうが安いです。芋のサイズは大きいです。芽は浅いほうです。スーパーで入手したシンシアを調理して食べました。加熱時間は湯で30分煮ても青臭かったです。茹でると皮のすぐ内側の肉もやや黒ずんだのでシンシアの表面には割とアルカロイドがあるのではないかと思います。その後レンジで4分チンしても青臭さが取れなかった。油とともに調理するとややマシになりました。とりわけ美味というわけではありませんでした。煮物向きとありましたが、今回味見したシンシアはフライドポテト向きと感じました。バターを加えて加熱すると写真よりもさらに黄味が増して見た目おいしそうになりました。2015年春、栽培に失敗したので雨に弱いものと思われます。シンシアの栽培には農薬が必要なようでした。フランスを連想させる名前に惹かれるがシンシアは味見して気にならなくなりましたので二度と栽培することはないと思います。煮物に向くとありましたが茹でた芋の皮をむいている際に非常に柔らかかったので私はそうは思いませんでした。

十勝こがね

十勝こがね

十勝こがねを並べてみたところ
2014年春に栽培し2本仕立てにしましたらLサイズの上いもが1つの茎に2個ずつくらいなりました。しかし収量はベニアカリの半分でした。味は青臭さもなくふつうにおいしかったです。2015年はシンシアを栽培していたため十勝こがねが恋しくなりました。2016年春に10kgの種イモを北海道のJAから購入したら送料込みで3200円ほどと園芸店で購入するより安かったです。

2016年春、再び栽培して収穫しました。1週間連日の雨で乳酸発酵しほとんどダメになってしまい、無念でした。芋はフライドポテトにするとふつうにおいしいので、お気に入りの品種です。人にいくらか無料でプレゼントするなら10kgの種イモがあるといいと思います。

2019年、やはり十勝こがねは私の菜園においては欠かせない品種となっています。というのも、十勝こがねの保存性が良く発芽が遅いためにたいへん保存にすぐれていたからです。やはり収穫量は他の品種に劣るも、来年は種芋の購入量を2倍にして補いたいと考えています。

2020年、やはり春芋は十勝こがねに限ります!昨年はかなり保存が効いたので2kgの種芋を買いました!

ベニアカリ

ベニアカリ
2014年に栽培し、2本仕立てで収量は十勝こがねの2倍収穫できました。でこぼこしていて芽が深いので剥きにくいです。しかし調理してみると非常にねっとりと固く煮物にすると旨いが煮崩れするという特徴がありました(私の場合はそれほど崩れなかったです)。しかしフライドポテトには不向きでベトベトして油の切れが悪いです。包丁を入れるとねっとりとねばりがあり固いです。マッシュポテトにはねばりが強すぎて向きません。キタアカリと名前がまぎらわしいです。調理適正はコロッケに向くと説明にありました。休眠期間は長いそうですが思ったよりよくなかったです。

残念ながら収穫時の写真は撮っていませんでした。

デジマ


デジマ
デジマは春でも秋でも栽培容易で旨いと思います。しかし芽が出やすいのが欠点で収穫後はひと月以内程度に食べきってしまわないと芽がでてしまいます。秋作はデジマ一択であるほうが失敗がありません。

2016年の秋作にも出島2kgの種イモを購入しました。おじーちゃんとおばーちゃんが農林1号やアンデスレッド、西豊とドラゴンレッドには目もくれず、デジマのばら売りコーナーに群がって1個1個をいちいち手で触りながらすべての芋を手で触っていました。ご老人方は一体デジマの何を見ているのでしょうか?確かに小粒の種芋のほうが数多く生産できるというメリットはありますがご老人が見ているのはそこではなく芽ではないかと思います。

アンデス、インカ系

秋作で栽培に成功したことがほぼありません。一度食したら忘れられない旨さがありました。春作でも高畝にしても長雨の疫病でだめになり成功したことがありません。ですので農薬が必要と思われます。紫の芋はそれほどおいしいとは思いませんが、黄肉系は旨かったです。
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インカのめざめ

ジャガイモ インカのめざめの収穫
2018年にインカのめざめを栽培した時の様子です。子芋が多く、収穫量も乏しかったです。セールスポイントは「栗のようなおいしい芋」でした。実際味見してみると芋が栗のように固く色が濃かったです。見た目はそうか病に対する抵抗性が少しあるように思われましたが地上部の耐病性はイマイチであったように思います。収穫量は種芋の4倍程度ありました。詳しくはインカのめざめの栽培記録をご覧ください。休眠期間の長さについては、早くに食べきってしまったのでわかりませんでした。

レッドムーン

ジャガイモのレッドムーンを収穫しました
2019年春にレッドムーンを栽培しました。豊産性で収穫量がとても多かったです。しかし休眠期間は中くらいで夏頃に芽が出て来ました。

ピルカ

ジャガイモ ピルカの栽培風景
2019年にピルカという品種を栽培しました。
ジャガイモの収穫
ピルカと十勝こがねを収穫した様子ですが、両者ともに見分けがつきません。見た目がまったく同じでした。ピルカの休眠期間はレッドムーンとよりも長く、しかし十勝こがねみたいに長くはありませんでした。

グラウンドペチカ=デストロイヤー

ジャガイモグラウンドペチカ(デストロイヤー)の収穫
2018年にグラウンドペチカ(デストロイヤー)を栽培しました。グラウンドペチカ(デストロイヤー)は豊産性で風味が良く、お気に入りの品種のひとつになりました。残念ながら種芋が高いので農地に余裕が無いと育てたいという気持ちになれません。でも本当においしいのでおすすめですよ!しかも私が見る限り、グラウンドペチカ(デストロイヤー)は芋の皮に耐病性があると思います。休眠期間はそこそこ良いほうで、ピルカと同じくらいではないかと思います。詳しくは次の栽培記録をご覧ください。

シャドークイーン

ジャガイモの収穫 グラウンドペチカ-シャドークイーン-レッドムーン-ディンキー-タワラマゼラン
ジャガイモの収穫 (左から)グラウンドペチカ-シャドークイーン-レッドムーン-ディンキー-タワラマゼラン
2018年にシャドークイーンを栽培しました。シャドークイーンは果肉が濃い紫色でサラダにすると、紫のポテトサラダが出来ました。無農薬での育てやすさもそこそこいい感じで特に問題なく栽培できました。収穫量も良かったように思います。休眠期間は短くもなく、そこそこ長めの印象がありました。残念かどうかわかりませんが、風味は淡泊でして男爵と同じような味でした。グラウンドペチカのような旨味は無く、味付けしないとおいしくないタイプです。詳しくは過去の記事をご覧ください。

ジャガイモの種芋10kgが買えるお店

通販でジャガイモの種芋が買えるお店を選んでみました。

ジャガイモ栽培の考察

いろいろな栽培方法を拝見した限りでは、1~2本の茎で育てるのが芋がよくできるそうです。写真の芋はすべて2本仕立てです。私が思うに芋がもともと小さい品種は茎3~4本でもいいんじゃないかと思います。

2016年夏、いくらかの栽培経験を経て反省し思うところがあった。ジャガイモは高畝にして、トンネルをして雨よけしたほうがよいのではないかと思いました。特に南米系の品種は雨除けをしたほうが良いと思います。家庭用には、やはり2本仕立てがちょうどよい大きさでした。この年、家族がジャガイモの黒マルチ土よせ無し栽培に挑戦しましたが、結果は芋が半分地上に出て青くなっているものも少なくありませんでした。他にもディンキーやタワラマゼランなども育ててみましたけどホームセンターで売ってる品種を超えるようなものはありませんでした。
更新履歴
  • 2020年5月3日: ページを更新しレッドムーンなどを追加ました。
  • 2014年~2015年: ページを作成しました。

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