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珍しいジャガイモの特徴
春のジャガイモの種イモとして珍しいジャガイモが欲しかったのでヤフーショッピングでレアなジャガイモを購入しました。地元でジャガイモのレア種というと、デストロイヤーで1kg700円程度です。そもそもスノーデンなどの珍しいジャガイモは地元では売ってません。今回購入したジャガイモの品種は次の通りです。種イモの購入は基本的に消毒済みでなければいけませんが、欲しい品種が売ってないので今回ばかりはやむを得ません。
1kgあたり796円と、そこそこいい値段をしておりますが、食用のジャガイモでA品(百貨店レベル)でしたので値段のことは気にしませんでした。うまくいけば、また次回もこのお店から購入したいと思います。
ではさっそく今回のジャガイモの品種をレポートしたいと思います。
ではさっそく今回のジャガイモの品種をレポートしたいと思います。
グラウンド ペチカ(デストロイヤー)
グラウンド ペチカ(デストロイヤー)
ジャガイモのグラウンド ペチカ(デストロイヤー)です。正式名称は「グラウンド ペチカ」と間に半角が入ります。デストロイヤーで登録してあったようですが、暴力的な名前よくないのか名前を変えて再登録されたようです。前からずっと気になっていて一度は栽培してみたいと思っていました。地元でも売ってる時と売ってない時があり、売ってる店を捜すため車で店をはしごする必要があったり、なかなか入手し難い品種です。
農水省の品種登録データによりますと、グラウンド ペチカ(デストロイヤー)は登録番号8930、登録年月日2000年03月30日、育成権の消滅日は2006年03月31日、登録者は長崎県の俵正彦氏の品種です。レッドムーンの変異種で、休眠期は中、早期肥大期は中、耐湿性は多、上イモ重は多、貯蔵性は良、肉質はニシユタカより粘、肉質はやや粉という特徴があります。
レッドムーンの変異であるということで何だか拍子抜けしちゃいましたが、調理してみるとまったくもって性質が異なることがわかりました。
グラウンド ペチカ(デストロイヤー)の断面
グラウンド ペチカ(デストロイヤー)を切ってみると、やや黄味がかった色をしています。ジャガイモをすりおろして糖度計で測ってみると、グラウンド ペチカ(デストロイヤー)の糖度は生芋の状態で何とか測定した平均はおおむね8%程度でした。他のジャガイモより1%程度糖度が高いように見受けられます。
写真の通り、二つに切ったグラウンド ペチカ(デストロイヤー)を皮ごと煮て食べたところ、今回比較した品種の中で唯一「煮崩れ」していました。グラウンド ペチカ(デストロイヤー)が壊れないように鍋からすくっても、割と粉々になる系統でした。そして風味は青臭くちょっとイマイチかな(←これは古かったのかも。自分で栽培して収穫した芋は全然そんなことなかく男爵と似た系統の食感でした)と思いました。種イモを1kg買ってしまって後悔しました(苦笑)これがグラウンドペチカの標準の風味かどうかわかりませんが、きっとベストな味じゃなかったと思うことにします。
シャドークイーン
シャドークイーン
シャドークイーンの断面
シャドークイーンを半分に切ってみると濃い紫色の色素が現れました。しかし煮てみると色素が切り口から流出してしまったのか、色が薄紫色になってしまいました。シャドークイーンの糖度を測定しました。シャドークイーンの糖度は今回購入したジャガイモの中では高いほうで、何度か測定した平均はおおむね8.8%でした。シャドークイーンを食してみると、風味も他のジャガイモとは異なり、ジャガイモ特有の青臭さといったえぐみの類のものは感じませんでした。僅かに煮崩れしたものの、食味も良いと思います。上イモのジャガイモのサイズですが、登録内容の通り中サイズよりやや大きいかなといった感じでした。
ディンキー
ディンキー
ディンキーの断面
ディンキーを半分に切ってみました。ディンキーの肉質は淡黄でした。
ディンキーの糖度
ディンキーの生芋の糖度は何度か測定すると、おおむね8度程度でした。この半分に切ったジャガイモを茹でてみると、黄味が抜けて白い肉質に変わり、煮崩れしにくく、男爵をやや粘質にしたような感じで、ヨーロッパ好みのしっとりねっとりした芋になりました。ディンキーを塩味もつけずに食べてみると、今回購入した芋の中では割とおいしかったです!!!やや小さいのが残念でした。
レッドムーン
レッドムーン
ジャガイモのレッドムーンです。初めてお目にかかります。レッドムーンはサカタのタネが登録した品種です。登録年月日は1991/02/21で育成権も品種登録の期限も消滅しています。アメリカの種子から選抜され、家庭菜園向きの品種です。休眠期間は短、耐乾性は中、初期生育はやや速、早期肥大性はやや遅、上いも重はやや少、数はかなり多です。貯蔵性は中、肉質は粘、煮崩れは微です。
レッドムーンの断面
レッドムーンの肉質は黄色です。レッドムーンをすりおろして糖度を測定しました。レッドムーンの生芋の糖度は何度か測定した平均はおおむね6.5度ほどでした。これは登録内容の「でん粉価は低」という記述と合致します。
タワラマゼラン
タワラマゼラン
タワラマゼランは2008年02月22日に登録された比較的新しい品種です。グラウンドペチカの変異種です。個重型で今回購入したジャガイモの中では最も大きく重かったです。枯ちょう期は中、早期肥大性はやや速、上いも重及び上いも数はやや少、上いも平均1個重及び肉質は中です。
タワラマゼランの断面
タワラマゼランを半分に切ってみました。しっかりとした黄肉で一番黄色かったです。
タワラマゼランの糖度
タワラマゼランの生芋の糖度を測定しました。何度か測った平均は8.9%と高い部類に入りました。タワラマゼランを煮て調味せずにそのまま食べてみました。特に美味というわけでもなく、まずくもなく、普通でした。
食味評価
すりおろしたジャガイモ
5種のジャガイモを茹でて食べてみた結果ですが、1kg200円程度の男爵芋と比べてそれほど違いを感じませんでした。価格の差は実に4倍ですが、等級はくらべものにならないほど上でしたので、本質的な価格差は2倍ほどになるでしょうか。
今回はこれらの芋を各2個くらい自家用の種イモにしてみようかと思います。
栽培
ジャガイモシャドークイーンの栽培
これはシャドークイーンです。樹勢が良いです。
収穫
2018年7月1日、すべてのジャガイモを収穫しました。深植えだったので腰が痛くなりました。ジャガイモ掘りに1日かかりました。
ジャガイモの収穫 (左から)グラウンドペチカ-シャドークイーン-レッドムーン-ディンキー-タワラマゼラン
洗浄・乾燥
このままでは泥の塊がジャガイモに付いていますのですぐに洗浄して乾燥機にかけました。
収穫量の測定
ジャガイモの収穫量を測定し、比較しました。グラウンドペチカ(デストロイヤー)とシャドークイーン、レッドムーンは豊産性でした。特にレッドムーンの1個重が際立っていました。タワラマゼランは2番目に雨に弱かったです。ディンキーも3番目に雨に弱い芋でした。一番ダメだったのがインカのめざめで病気により早く地上部が枯れました。
ジャガイモ レッドムーンの1個重は最大462グラムでした
ジャガイモ シャドークイーンの1個重は最大278グラムでした
ジャガイモ グラウンドペチカの1個重は最大297グラムでした