続・そば打ち体験日記~2度目の挑戦~

蕎麦打ちで、自宅でざるそばを作りました 2回目

蕎麦粉が余ってましたので、というより消費期限が平成29年の5月で、この日は平成30年の2月と、2017年産のそば粉を2019年の2月に使ってそば打ちに挑戦してみました。前回お蕎麦に挑戦したのは、何と2015年の12月末でした。歳月が流れるのは早いです。初めてそば打ちをしてから、3年と2か月が過ぎてしまいました。あれから、知力もついて、体力もついてきたので、またそばを打ってみようという気になりました。どうやら無意識に脳が学習していたようで、手間取ることはありませんでした。

材料

  • そば粉 250g
  • 強力粉 大さじ2杯
  • 水 125cc~140ccくらい(適当)
  • 打ち粉 = コーンスターチ(もちとり粉、無添加)
前は、そば粉500gに対し125gの小麦粉を使っていました。しかも、打ち粉に片栗粉を使っていたような気がします。そのせいで、ジャガイモデンプンの吸水が速くてちょっと失敗したかなという感じになったので、今回はコーンスターチ(添加物無しのもちとり粉)を使用することにしました。

道具

  • マーブル面台(アマゾンで買ったやつで、この上でこねました)
  • 大きなボウル(最初にまとめる用)
  • 麺棒(40cmくらいあります)
  • 三徳包丁(よくなかったです・・・)

そば打ちの製作過程

捏ね

まずは、そば粉をボウルに全部入れました。そして、強力粉を適当に大きなスプーンで2回ほど入れて混ぜました。そこに水を半分ほど入れて、料理用ゴム手袋をした手で水がいきわたるようにポロポロした感じでさすりました。残りの水を入れて100回以上練りました。本来は菊練りといった技法があるそうですが、私は菊練りを習ったことがなく、そんなにうまいことできませんので、自力でパンを捏ねるみたいに練っていました。捏ね時間は短いです。前回は何と1時間も練ってコシコシな麺を作ってました(笑)

蕎麦打ち体験 蕎麦粉と水を捏ねました


強力粉大さじ2杯なので、グルテン膜形成によるコシは、あまり期待していませんでした。麺が切れたら困るので、ちょっとした保険のつもりで入れました。

そして練るのは調理用の「のし台」の上です。ステンレスボウルで練ると金属イオンが混ざって匂いがしてきたので、ステンレスのボウルの中で捏ねるのはよくないと思いました。次からはホーローボウルまたは、ガラスボウルの使用も検討しています。

とにかく家のキッチンで練るのですから、大きなそば用のこね鉢など、買う気も起きません。
そば打ち用のこね鉢というものは、こんな感じで、安いものはウレタン塗装だと思います。 そこそこになると中国産の漆を使ったものですね。最高級は純国産の漆を使ったこね鉢で、漆を使った漆器は修理しつつも、永年使えると思います。

私はこの大きなこね鉢を買うほどそばにハマってませんし、専用のこね鉢を使う場合は麺台も大きなものが必要となってきますので、あえて買ってません。

一応、おおすすめしておきます(笑)

私がブログで積極的に品物をすすめるのは、本当に久しぶりです。

伸し~切る

玉にした生地を2つに分けて麺棒で伸ばしました。そして、たっぷりと打ち粉が付いている側を内側にして折りたたんで包丁で切りました。

こま板が無かったので、とても切り辛かったです。

蕎麦打ち体験 生地を折りたたんで包丁で切りました


あとでネット動画を見てみると、プロは取っ手が無いタイプのこま板を使っているようです。
どうやら安物のこま板は滑りが悪いらしいです。

茹で

切った麺は打ち粉を払ってから1分ほど茹でます。私は打ち粉を払わずにそのまま茹でちゃいました。茹で時間も、麺が厚いので、3分は茹でていました。そして笊(ざる)に麺を入れて、水に麺を晒してお皿に盛りつけました。

蕎麦打ち体験 切った蕎麦を茹でて水で冷やします

写真を撮ってみると、結構いい感じです。

ちなみに、3年ほど前に、私が初めて食べた長野県の信州蕎麦は、麺が極めて細くてコシが無かったです。その時はそば湯がしょっぱくて、どれだけ飲めばいいかもわかりませんでしたが、せっかくなのでと大量に飲みました。関東から信州に来られたお客様はこのような細麺が好きだから、薄~く、細~く、そして技巧重視で発展したのかもしれません。

手打ち蕎麦の完成

一方で、越前蕎麦は、信州蕎麦みたいに皮無しの粉じゃなくて、素朴で、しっかりした厚みのある手打ち蕎麦です。

そういうわけで、私は越前蕎麦が好きです。

蕎麦打ち体験 越前おろし蕎麦 完成~試食

おろし大根とネギをトッピングしました。

こうやって見てみると、やはり本物の越前おろし蕎麦は皮をもっと挽き混んでいるように思います。私がかつて食べた越前おろし蕎麦は、この写真のような淡い色ではなくて、もっと胃にもたれるほど濃い麺でした。

この状態の蕎麦に「しょうゆ」のみをかけて食べるそうです。

今回は、カツオ節と昆布出汁(だし)を水から茹でてとった汁(つゆ)を作って食べました。

麺が伸びきっているためか、私が作った蕎麦は、売り物の蕎麦とは違ってコシがありませんでした。もしかしたら売り物の蕎麦は小麦粉と塩で粘りを出しているのかもしれませんね。蕎麦粉の賞味期限が去年の春で終わってましたから、古いせいもあるのでしょう。確かに蕎麦っぽい香りのようなものは感じられたものの、粉が古いせいか、味がイマイチでして、おいしいというには遠い食感でした。

試しにそば湯を麺つゆで割って飲んでみました。

「塩分取りすぎ!」

だと思いました。

そば湯といっても、大半は打ち粉(私の場合は無添加餅とり粉)のトロミなので、デンプンを飲んでいるようなものでしょう。

確かに食糧事情が悪かった時代(~昭和時代まで)は、そば湯は「おもゆ」と同等の栄養価があったといえましょう。

しかし現代の糖質過多の時代においてはそば湯は「塩分と糖質のとりすぎ」といえるかもしれません。

そば湯、大量に余ったので食材を茹でる用に使おうかと思っていましたが、結局その日のうちに使い切れずに翌日、捨ててしまいました。

反省会

他に話がわかる人(蕎麦打ちが好きな人)がいないので、一人反省会です。

私が地元の「蕎麦道場」に一回ポッキリの勉強に行きたいと家族に言うと、今は動画サイトにたくさん蕎麦打ちの動画が上がっていますので、わざわざ蕎麦道場に入門する必要はないと家族に言われました。蕎麦打ち体験そのものは、それほど高価ではないのですが・・・なんでも反対するのであきらめて無能となることにしました。

家族が私のささやかな夢を潰したというよりは、確かに家族の言う事にも一理あって、蕎麦打ちというものは越前などの家庭で主婦がやってきた事を技巧化(効率化)したものですから、自宅で麺を作って食べる分には上手になる必要はありません。技巧化した蕎麦打ちの技術者は、確かに素早く大量に蕎麦を生産する能力に長けていますし、お金になるからこそ弟子入り希望者も絶えないのでしょう。そんな麺の人力大量生産技術は確かに自宅用途で必要ありません・・・。

要するに「これが蕎麦だ」という思い込み(妄想)通りにやりたい人は、蕎麦道場に行けばいいのです。

さて、蕎麦のバリエーションを調べてみると、独自の蕎麦というものは確かにありました。蕎麦の現代の基本形が信州蕎麦や製麺所の蕎麦とすると、私と似たような太麺の蕎麦を打ってるところがあるようです。きしめんのような平面の蕎麦もあるようです。

「なんだ、もう勉強することは無さそうだ。」

蕎麦打ちも2度ほど体験すると、コツが掴めて来て手早く作れるようになりました。

ひとつ不足することがあるとすれば、それはフラットな包丁が無い事です。


前から欲しかった麺切り包丁。 安物で刃渡り210mm、本格的な物で300mmという違いがあるようです。

「欲しいなぁ。」

と思うのです。

蕎麦をまっすぐ切るためには「こま板」という道具も必要らしいです。自宅でやる分には必須というわけでもないでしょうし、ただの杉の棒きれ(防腐剤無しの)でもいいんじゃないでしょうか。

麺切り包丁と、こま板と、こね鉢を買うと、結構なお値段になりそうです。

また出費が~と怒られそうです。

関連記事

関連コンテンツ