はじめての麹づくり

はじめて作る、手作り米麹

麹菌にも種類がいろいろあるようです・・・ 秋田今野商店や石黒種麹店など。全国種こうじ組合

麹の雑学

自然種付法と友種法があるらしい。和漢三才図会。明治時代の種こうじの製法では高い確率で青かびが混入していた(続・発酵食の知恵p.72)が現代では高品質になっている。甘酒用はアミラーゼ活性が高く甘みの強い菌を使うらしい。味噌・しょうゆ用はアミラーゼとプロテアーゼ活性が高い菌を用い、清酒用はプロテアーゼ活性の低い菌を用いるそうだ。

つきはぜ・・・表面が部分的に白くなり菌が米に食い込んでいるもの、吟醸用


はぜおち・・・表面がふつうの米のまま、


ぬりはぜ・・・表面がうっすら白くなる


そうはぜ・・・米全体が白くなった状態、甘酒、どぶろく、味噌、純米酒用


ばかはぜ・・・内部まで食い込みスポンジ状


わかこうじ・・・早く出麹とすることで甘みの強いものができる。甘酒、どぶろく、しょうゆ用など甘みを強調したいとき用。

麹づくりの記録

麹づくりの日記を時系列で書きました。最新のものが上にあり、過去に行くほど下に参ります。

2015年1月10日

---夜---

近所でお酒を(有名な地域の杜氏を呼んできて)本格的に作って(もらって?)る古いところで「大吟醸の酒粕(500g600円)」を買ってきて甘酒を作りました。 水と砂糖を入れ、(こちらものもは麹が固いので)60度で8時間以上保温して完成です。 大吟醸なだけあってするすると甘酒が飲めました。 糖分が多すぎることを除けば、今までとはまったく別物の甘酒の味でするする系で甘酒独特の臭みもありませんでした。 原酒を買ったついでに日本酒も試飲してきましたら(一応、人生初の試飲)、大吟醸はつるっと飲めてしまいます。 純米のほうは辛味がきつい感じで生のどぶろくも市販の量産品の甘いどぶろくとはまったく別物って感じでした。 大吟醸は今まで買ったことすらない初心者なので、結局いちばん安い原酒(醸造アルコール入り)を買いました。 米が削ってあるほうが水のように飲みやすいということがわかりました。 ちくわとネギで粕汁を作ってみたら、これもまたいつもの市販の粕汁とはまったく別物の味噌汁になりました。 こんな上品なものは魚や納豆などの生臭いものと一緒に食べないほうがいいと思いました。 吟醸の香りがイカを含んだ口の中で一気に腐臭に変わる落差がイマイチかも(好きな人もいるんでしょう)。

結論・・・大吟醸は純粋な味がして酒粕も大吟醸の味がした

---朝---

かれこれ2日ほど枯らしという作業をしているのですが、 なかなか乾燥しません・・・
ちょっと調べたら、この季節、無濾過原酒が売られているらしいので、 なんだか日本酒が飲みたくなってきた~
不出来な麹は一旦冷蔵庫で保管することになりました。
家の中が気温が10度しかなくて寒すぎるので、麹つくりはもうちょっと気温が上がってからやることにします。

米麹の培養

2015年1月8日 6:30 出麹

これ以上続けても米が劣化し無意味そうなので出麹としました。 ビニール袋の麹をヨーグルティアに入れてしまったため、 下の写真の胞子みたいな毛がなくなってしまいました。 昨夜、寒いから保温を40度に設定したのもいけなかったです。 ビニール袋の麹の水分が行きわたって全体的にしっとりしてしまい、 前回よりは白くなったものの、イマイチな仕上がりとなってしまいました。 これからゆっくり乾燥させてみたいと思います。

2015年1月7日 19:00

ヨーグルティアで作っているほうはこのようになりました。 ほぐしてみたい衝動に駆られ、バラバラとスプーンで壊してしまいました。 お米の水分も適度に飛んでいて、よい麹に近づいていました。 ビニール袋で作ったほうはイマイチだったので ヨーグルティアの容器に一緒に詰めて、その上に種菌を撒きました。 ・・・作り方としては間違っていますが、あと1日待ってみようと思います。

2015年1月7日 6:30

ビニール袋に入れたもの・・・つきはぜのような状態 ヨーグルティアに入れたもの・・・中心部はつきはぜ+胞子のふわふわが部分的に見られる状態、上部はぬりはぜの状態
ホットカーペットは熱すぎるので、両方をひとまとめにして、毛布を厚くかけて机の上に置きました。
また、ちょっと調べてわかったのですが、 目に見えるほど白くならないほうが、麹のデンプンを糖に変える能力は高いらしいです。 この状態を若麹と呼ぶそうです。



米麹を作ってみた

2015年1月5日 19:00

米3.5号(およそ500g)を蒸して麹菌をふりかけるところまでの手順は同じで、今度はヨーグルティアと、ビニール袋に入れてみました。

蒸米が冷めたところに麹菌を茶漉しでふりかけて、最初はしゃもじで、次にポリ手袋をして混ぜました。


麹菌の仕込み


ヨーグルティアは市販の板麹の厚さと同じ厚みで壁面と底面にくっつけるようにして中央には何もない空間がくるようにしてみました。 温度は30度で48時間、麹の胞子が見たいのでもみほぐしは一切なしに設定しました。 板麹と同じ厚さなら、空気も適度に入って温度も均一になり、米をもまずに済むのではないかと思いました。



麹菌の仕込み




ビニール袋に入れたほうは、湿度を保つため、空気で膨らませて口の半分をクリップで止め、保温袋に入れ電気カーペットで保温することにしました。 こちらは湿度という条件を確かめるために設定しました。 米は余裕をもたせてバラして入れてあるので、こちらももむ必要がないようにしたつもり。酸素も時々開け閉めすれば足りるでしょう、根拠はないけど。

2015年1月5日

ふと手持ちのヨーグルティアで米麹が作れないか調べてみたらありました。 https://cookpad.com/recipe/1849398
たぶん保温容器に500gくらい入るような気がします。 米袋などを用意する必要もなさそうです。 温度と時間も設定できるので、再びやる気がでてきました。
はじめからヨーグルティアでやればよかったのです。 これなら使うぶんだけ作れるし。 前回と前々回のホットカーペットの温度が高すぎる(米が黄色くなる)、米袋では湿度不足(だからといって布を使うと米がべちょべちょになる)という欠点を補える気がします。 頭が悪すぎて気が付きませんでした。
ただかき混ぜ回数は最少におさえなければ、過去に失敗したように胞子が伸びる茎のようなもの(分生子柄)を摘んでしまうことになります。 手入れは最初の1回に限ったほうが、板のような広い場所がないのでなるべく米と米の間に隙間を開けて胞子の花を咲かせる場所を確保したほうがよさそうです。

2015年1月4日

製造から2日目の甘酒(冷蔵庫に保管)は味が落ち着いて、食べやすくなっていました。 生の麹で作った甘酒は、乾燥麹で作った甘酒よりも香りが強く、味も濃い。 市販の濃縮甘酒のようなくどさもないです。 しかし酒用麹菌で作った酒蔵の甘酒には香りと風味、両方の面で劣るような気がしました(こちらのほうが臭みもなく米粒も磨かれていて飲みやすかった)。 この甘酒の香りは懐かしい感じがして、生前の家族が大量の米麹を作り、味噌を作っていたときの香りにそっくりでした。 カップに入れた甘酒に牛乳を少し注ぐと独特の風味が抜けて食べやすくなりました。 とはいえ、お米ですからカロリーはご飯と同じ、少量で満腹になります。
今回の経験から、種付けをした蒸米はバラバラにせず、なるべく薄い板状に並べたほうがよさそうです。

2015年1月3日

麹を袋に詰めているときに見つけました。理想の米麹がここにありました。
それは1度ももみほぐされなかった場所、袋の底の角にありました。
揉みすぎは菌糸が外に伸びる芽を摘むことになるようです。
反省。

2015年1月2日 甘酒

甘酒が完成しました。おかゆの水が多すぎて味が薄かったため、水分を少し取り除き茶碗一杯の麹を足しました。米麹ができたのか心配でしたが、一応、甘酒の味がしました。既製品のような濃い甘さはなかったです。
今回、学習したのはむやみにもみほぐさず、蒸し布は固く絞って使用し、忍耐強く見守るということでした。

味噌造りは既製品を買ったほうが安いので断念いたしました。
また、これは私の根拠なし憶測ですが、 着色しにくい麹菌を使えばもう少し風味のよい甘酒ができるのではないかと思いました。
米麹を作ってるところ

2015年1月1日 1:00 出麹

こたつで麹を見張っていると、うとうと寝過ごしてしまいました・・・ 香りも立ち上がらなくなっていたのでこれ以上やっても無意味と判断し、 この時間をもって出麹としました。 米袋を開封してみると・・・麹花は咲いていませんでした。 どう見ても外見は黄味がかって不透明になったお米。

残念な気持ちになりましたが、菌糸が行き渡ったものと思うことにしました。 味は・・・ほんのり甘いです。 これ以上続けると、ほんとうに腐ってしまいそうなので 次は枯らしという作業をいたします。

・・・何か違う気もしますが、甘酒ができるまでやってみようと思います。 前々回くらいの段階で揉まずにいたほうがよかったかもしれません。 ほんとうに米麹ができているか気になったので、すぐに米1合でおかゆを炊き、70度に冷めたところに米1合分くらいの米麹を投入し、ヨーグルティアで57度に設定し、保温しました。 昨日の午前中~昼くらいに出麹にしておけばよかったと思いました。
米麹の完成

2014年12月31日 17:00

・・・2日は経過したように思います。これで、完成なのでしょうか。塊をもみほぐすと白い膜が取れてしまいました・・・しかしこれで成功とはいえないかもしれません。温度が高すぎたため、僅かにメイラード反応が起きていました。ごはんが黄色くなると、味が落ちるので、やや失敗したかも!米を平にならし、やっぱり蒸布を固く絞って上にかぶせてみようと思います。袋の口は開けておきます。・・・なんとなく麹花が乏しい気がしたので。また失敗コースに行ってるような気がしてなりません。もう一度、ホットカーペットの「弱」で置いておこうと思います。「強」では温度が高すぎたのかもしれません。
米麹の手入れ

2014年12月30日 20:30

2.5回目の手入れです。

2回目の手入れの際にもミネラルウォーターで湿度を足しました。この時点でホットカーペットの上に置いているコタツ(壊れてるので電気なし)の中は香ばしい匂いが立ち込めています。ホットカーペットの電源をオフにして外出していても、麹菌のエネルギーで温度は保たれていました。2.5回目は湿度があるようなので、何も入れず、手袋をした片手で米麹をもみほぐしました。

明日、どうなるか楽しみであります。
米麹の手入れ

2014年12月29日 22:00

1回目の手入れです。湿度が足りないような気がしましたので、ミネラルウォーターを混ぜました。手袋をした片手で混ぜました。今思えばお湯で濡らした蒸布をまるっと上に置くだけでもよかったかもしれません。以前、蒸布で包んだら布に近いお米がべったりなってしまいひどいことになってしまったので、包むのはやめました。ほんとうは蒸布で包んだり、さらしを敷いたりするらしいですが、私はさらしはもっておらず、蒸布も煮沸したんですけど、家族が消毒した塩素の臭いが強かったので使いませんでした。

2014年12月29日 5:00

今回使用した麹は・・・
ネット通販で購入した種麹(みそ用)20グラムです。

まず、一晩水につけておいた米1kgをざるに揚げて水を切りました。ほんとうは2kくらい作りたかったのですが、前回失敗したので・・・遠慮して1kgにしました。そして餅つき機の蒸し機能を使い、お米を蒸して、適当に蒸らしました。蒸らした米を熱湯消毒しておいたバットに開けてしゃもじで蒸気を飛ばし、お料理用の温度計で36度付近になるまで温度を下げました。私は41度の時点(混ぜる間にさらに冷めそうだったので、この温度にしました)で種麹菌を茶漉しで2度にわけて振るい入れました。米1kgに対し、麹菌の量は計っていませんが、使った麹菌の量はたぶん6g程度だったように思います。

私は麹作りで一度失敗しているため、今度はネットの情報+我流でやることにしました。


麹菌をふりかけて混ぜた蒸米をホームセンターで買った米袋5kg用にそのまま入れました。そして口を閉じ、フリースに包みホットカーペット(強)の中に入れました。

2014年12月 クリスマスの日

図書館で本を借りてきて、お菓子を作りました。まったく初めてでも、本の通りにやれば、それなりのものができるということが妙な自信につながり、米麹も作ってみようということに決めました。

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